「サウジ・ビジョン2030」の一環として位置づけられる新しい都市モデル「The Line」

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NEOMの未来都市プロジェクト「The Line」は、サウジアラビアのタブーク州ネオムに建設中のスマートシティプロジェクトで、完成は2030年頃を予定していますが、プロジェクトの規模縮小や財政的な課題により、当初の計画通りに進んでいない可能性があります。

2030年までに完成予定の区間は、全長170km(掘削工事済)のうち、わずか2.4kmに縮小され、完成予定が遅れている可能性があり、住民数の予測も大幅に下方修正されていて、当初の150万人~300万人という目標が、30万人程度に減少しています。

The Lineの完全な完成時期は不確実性が高まっていて、実際の完成規模や時期は当初の計画から変更される可能性が高いです。

当初、計画されていたThe Lineの都市設計

1.5分以内のアクセス:あらゆる施設やサービスに徒歩5分以内でアクセス可能
2.高速移動:高速鉄道システムにより、都市の端から端まで20分で移動可能
3.自然との調和:複数の階層にあるオープンスペースで、2分歩けば自然にふれあえる
4.クリーンな環境:車や道路がなく、100%再生可能エネルギーを使用するため、大気汚染がない
5.理想的な気候:マイクロクライメイト空間により、年中快適な気候で過ごせる
6.AIによる自動化:人工知能により、さまざまなサービスが自動化される
7.コミュニティ重視:近隣にさまざまな施設があることで、家族や友人との交流が増える
8.高度な医療:世界一流の予防ヘルスケアが提供され、長寿が期待できる
9.垂直移動の利便性:上下階への移動が容易で、都市内の移動がスムーズ
10.ゼロエミッション:環境に配慮した生活が可能

The Lineの建設は、アラビア半島西部の北緯28.10度、東経35.30度に位置する場所以外にも進められていて、具体的な他の建設場所についての詳細な情報がありませんが、プロジェクトの規模を考えると、複数の地点で同時に工事が行われている可能性が高いです。

2022年10月の時点で、170kmの大規模な掘削工事が進行していて、衛星画像の解析によると、ドバイのブルジュ・ハリファ78杯分に相当する、約2600万㎥の土や岩が掘削されていることが確認されていています。

The Lineは、100%再生可能エネルギーで運営されることを目指し、交通手段は地下鉄や、電動エア・タクシーに限定され、自動車は排除され、これにより渋滞や環境問題を解消する新たな都市モデルとして注目されています。

最初のモジュールでは大学を建設し、イノベーションと教育を中心に、都市を発展させる計画で、人口マトリックスに比例し、オペラハウス、劇場、映画館、警察署、学校、スタジアム、病院などの施設を順次開設する予定で、The Lineの建設は段階的に行われ、2045年までに完全に展開される予定です。

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